1999年2月号

夢中になれるということ


 以前(夏の頃)虫探しに夢中な子供達の姿を伝えた事がありました。3学期の今は独楽廻しを毎日続ける子供達と、編み物に熱心な子供達の姿が目に入ってきます。縄つきの独楽もあるのですが、難しいので最初は凧糸をまいて回す独楽が主流になりました。左手で軸の棒を持ち、右手で糸を引っ張ると軸以外が回転し、床に置くと回り続けるのです。プラスチック製のものと、木製があり、色を塗って模様の変化に驚いたりしています。どんどん上にマッジクで色を重ねて何度も試している子。(色を塗るうちに真っ黒になっていきましたが…)きのこまわしと称して逆さに回す子。横にタイヤのように転がす子、というように技を競っていきます。不思議だなと思う科学する心で飽きずやり続けていきます。勢いよくポンと投げるのでプラスチック製は割れることもあり、ちょっと扱いが乱暴と見えてしまいますが、男の子の夢中になる姿に、こんなに仲間と盛り上がって、心も体も触合ってどんどん仲良しになっていくのだなと実感してしまいます。今では縄を巻く独楽も回せる子供達がでてきました。
 編み物は、指編みをする子供、トイレットペーパーの芯と割り箸で作ったリリアン編みの道具で編む子供、新しく購入した織機で織る子供がいます。男の子も、女の子も黙々とやる姿が有り、一人で集中する貴重な時間です。
 今、集中できない子供達の姿がニュースになり、危惧されていますが、本当に子供達は集中できないのでしょうか。一つの事に夢中になれる場を提供してこないで、物事のおもしろさを言葉(頭脳)だけで示す事が出来るものでしょうか?どうぞ夢中になるものがあればそれを大事にしてみてください。一つの事だけをやっていると心配する必要はありませんから…。

つくしっこクラブ
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