2000年9月号

私は守られている


 幼稚園で飼っているうさぎのゲージに敷く新聞紙を広げていて、中坊公平さんの言葉に会いました。夏休みに教育テレビの討論に出ていた弁護士さんだ!と目が止まったのです。
 自分が自分がとばかり言わないで、他者と生きることにまず飛び込んでごらんと若者に投げ掛けていた方です。その時は自分が愛されていると感じないでここまで生きて来た者に、自己中心を捨てろと言っても無理なんじゃないの…と感じたのですが、その中坊さんが子ども時代を振り返って言っていたのです。

あの親の心根を、私は絶対的な受容だと思う。良い子だったら、よく頑張ったら私もあなたを大切に思うという、評価を伴った条件つきではない。絶対的な受容は、人の心の底に「自分は守られている」という基本的な信頼感をはぐくむ。
自分の子どもがその子にとっての危機にある時、抱きしめてそうかそうかと言ってあげられるか。ちゃんと状況を見極めることができるか。私なぞ心配のあまり、自分を楽にしたくて感情をぶちまけてしまいそうです。重荷を負うて歩いてくださるイエスさまが脇にいてくださるというのに…。

中坊さんも苦労して生きて来た方なのに、その内側を見ようともせずにその場だけで捉えてしまいがちなことを改めて思わされました。
ちなみに今年の運動会の親子でのおゆうぎはぎゅっと抱きあう振り付けがあるのですよ

今年は残暑が厳しい夏となりましたね。
 9月1日に2学期が始まりましたが、始業日の子供達といったら本当にウキウキ!ワクワク!といった感じ。そうです!それは夏休みにプールに行った事や、おじいちゃんおばあちゃん家にお泊まりに行った事、新幹線に乗った事などを先生に話したいからなのです。「ねぇ先生」「きいて!きいて!」「僕ねぇ…」と。担任の先生もあちこちから話し掛けてくる子供達一人一人の話を聞いてあげるのに、あっち向いてこっち向いてと大忙し。でも聞いてもらった子供達は大満足!
 園庭のひまわりの花も、夏休み前にはまだ膝位の高さだったのに、この1ヶ月であっという間に大人の背丈よりも大きくなり花も咲きました。種が出来てくるとひまわりはクタッと花の部分が下を向きます。その下に入って「うわぁー、シャワーみたい!」と年長の男の子が両手で頭を洗う真似をしました。本当に水が出てくると気持ちいいのになぁ~、なんて思っていたのかな?(その日も暑い1日でした。)種をポケットに入れて家に持ち帰る子もいます。 
 ひまわりの花は、水戸幼稚園の園章にもなっている花なのです。夏の強い日差しをたっぷり浴びたひまわり。そして水戸幼稚園の子供達も、ひまわりの花のように元気にすくすくと育っていって欲しいと思います。

つくしっこクラブ
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