2006年11月号

今日はごちそうさまでした!


今年の収穫感謝はどんな形にしようかしらと思案していたところ、以前からやってみたかった外での煮炊きを、栄養士の先生がすすめてくださいました。「プロパンを借りればいいだけだから!作って外でぜひ食べましょう。」この一言がとても心強かったです。
当日は野菜を5歳児が刻み、4歳児がきのこやこんにゃくをむしり、3歳児は手がべとべとになりながら粉と格闘しました。それを庭の大きな鍋に入れて実り汁として煮ていると、すぐ近くまで子供が三々五々のぞきに来るのです。ごぼうときのこからいい匂いが立ち上るのですね。「いいにおい。」と
鼻や口を広げて吸い込む仕草が伸びやかです。ラッキーなことに、味見ができた子もいます。青菜の小松菜を切ったことがおもしろかったという声のとおり、小松菜が入っていても、ぺろっと食べてしまう面々。仲間と車座になってこしひかりの塩むすびをほおばり、自分たちで作ったすいとんを、「こんな大きいの入っていた!!」と喜ぶ3歳児。お汁がこぼれたりも、もちろんあったのですが、青空に囲まれながら心から幸せを感じたひとときでした。
子供も同じような思いを持っていたのかもしれないと思わされたのは、帰りの会で、今日のお料理どうだった?と尋ねた保育者に、「今日はごちそうさまでした!」と声をあげた4歳児の男児がいて、皆がその声に合わせて、今日はごちそうさまでした!と合唱したのだというのです。ああ、感謝の気持ちに満ちていたのだな…ということを知らされ、おなかの他に、胸も一杯になったのでした。

ダブルピース


「先生もおいでよ~!」
少し前までは遊具には見向きもしなかったあの子が私を呼んでいます。最近やってきた新しい遊具‘トライジム’に果敢に挑戦するその姿は、以前の彼には全く想像もつかなかった姿。彼の中にどんな心境の変化があったのか…。
ある日、いつものようにニコニコしながらひとり黙々と遊ぶ彼。そんな彼の手を、半ば強引に引いて「トライジムやろうよ!」と誘った私♪「何?何?」と、ドキドキしている様子の彼を、楽しくてウキウキしながら見ていました。私は意を決して、「さぁ、いくよ~!」と彼の体を持ち上げました。突然の出来事に、ちょっぴり焦った様子の彼でしたが…やってみると意外にも楽しいということに気付ていったようです。2回目からはもう自分一人の力でどんどん斜面を登ったり、橋を渡ったり♪
私が彼の手を引いてやってきたトライジムだったのに、いつの間にか「先生もおいでよ~!」と、彼に手を引かれている私でした。
ニコニコしている彼に「やったね!」と両手でピースしてみせると、彼も「やったね!」と両手でピースしてくれました。
最近では何か嬉しかったり、楽しかったりする度に、ダブルピースが2人のサインになっています♪

つくしっこクラブ
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