つながりかた

教育の世界では2018年度から、教育要領が改訂されます。乳幼児の世界から18才までの育ちを、今までの考え方を尊重しながら、それぞれの資質(持って生まれた天賦の才)、能力に合わせて、3つの柱が謳われています。

1.知識及び 技能の基礎

2.思考力、判断力、表現力の基礎

3.学びに向かう力、人間性など

思考する育ちの他に、情意的な(心の中の思い)育ちの両面がクローズアップされました。情意がからまって思考するところが、人間たらしめるところであって、AIとは異なるところだと世界が舵をきったということのようです。

1 は言葉で考える以前に、「あ、花びらが雪のようだ!」と、ひらひら舞い落ちるさくらの花びらを追いかける行動や、「この花 いいにおいだから おうちごっこにつかお~」「この木はのぼれそうだぞ!やってみよう」と物事に出会って、その特徴に気づいてそれに向かったり、使ったりする行動につながります。それはもう赤ちゃんが自分の手を眺めたりする姿にも、象徴されていますね。幼稚園での日々の子どもの生活に充ち満ちているものです。

2 は考える力を発揮する姿です。「なんで花びらが落ちてくるの? いっぱい落ちてきたよ!風が強いもんね。横に飛んでるよ。 すごい!」「こっち側に立っていたら、花びら攻撃を受けられるぞ!」と子どもは遊びをどんどん考えて、試し工夫していきます。ぼくも、おれもやってみたい!と共感する仲間も出たり入ったりして表現していきます。

3 はもっと知りたいと夢中になる姿です。「このお花はりんごみたいな匂い。こっちはバナナだよ。これは何だろ。先生、このにおい嗅いでみて?何の匂いがした?え、ヤクルト?ほんとだ!」というように興味が深まっていく姿です。保育者が「匂いって誰が付けるんだろうね?」と問いを投げかければ、「お花が自分で選ぶんじゃない?」「神さまが考えたんだよ。」というように、想像を広げていきます。この問いかけ、対話がポイントだということが見えてきます。

 でもよくよく考えてみれば、この三つの柱が、子どもたちの生活の中で重なり合っているのが、わかると思います。これがアクティブラーニングということです。私には生きることがすなわち学びというように、読み取れます。な~んだ 【今を大切に生きる】という水戸幼稚園の教育理念と同じではないですか(笑)。

 

 生き方は人それぞれのようです。Aくんが自分から他者、それも同年齢と手をつなぐ行動を起こし始めたときに立ち会えたときは、感動でした。まわりをうろうろしながら女の子達のやっていることを見ていて、女の子達がしゃがんで話しているところの間に、さっと座り込んで、手を両隣に広げて、気づいて!というように手をまさぐって、相手がえ!?と戸惑いながらも、手をつなぎたいのかな。。。と踏んで手をつないでくれて、あなたもあなたもと、言葉ではなく身体で伝えて伝わって、それに気づいた保育者が、後一押し整理して一瞬ま~るく輪になって、その次の瞬間にはAくんはその場からもういない。手の感触はどうだったのだろう。うれしいと感じたかな。ともだちと思ったのかな。相手もアプローチがプラスに働いたよう。人は自分を必要とされたと感じることが、何よりも幸せなんだよね~。なんて、色々なことが頭をよぎります。多様なつながりかたを、この2018年度も見つけていきたいと思います。どうぞよろしく。

園長 松本晴子