とおまわり

水戸幼稚園の給食の歴史は、かなり長くなります。今活躍している栄養士と共に、作り続けてきた場です。園内に小さな給食室があって、今はコープの食材を仕入れながら、安全安心、家庭的な雰囲気を大切にしつつ提供をしています。子どもたちは基本食べることが楽しみな方が多いと感じます。おやつを含め、おいしいと感じるものを頂けるのは、至福のときです。園では、4月は2,3回ほどハンドメイドクッキーやカップケーキがおやつに出ます。素朴な飾り気のないお菓子ですけれど、おかわりしたくて並ぶ子が必ずいます。その流れで、給食になってもおかわりの時間が待ち遠しいのでしょう。

先日の煮込みハンバーグの時は、ハンバーグや付け合わせの粉ふきいもをおかわりしたくて、苦手な青菜をほんの少し食べてアピールしてくれたBちゃん。しらすを一匹つまんだと口を開けて見せてくれたCくん。というように、全部食べなくても、好き嫌いが多い方は本人なりのがんばりを受け入れてもらっています。おかわりの時に「◯◯ がんばったよ!」とアピールしていいんだよ!と、私は耳打ちしています。食事は楽しい方がいいにきまっています。いつも残すわたし。。。というひけめや劣等感は薄いにこしたことはありません。かくいう松本は長らく食べない子というレッテルで苦しめられてきました。そのことで、食事中はひっそりとしたものとなり、うっかりぼーっとしたものなら、肘をついて行儀がわるいことを指摘されるのでした。

不思議なもので、長さ2センチ、幅1ミリのニンジンの千切り一枚を頑張ったねと認められ、おかわりできると、次回も何かしら一つチャレンジする姿が続きます。結果、3学期には残菜はぐっと減り、処分するごみも改善されるのでした。

 

無駄と思われることが大切です。合理性を優先すると、その先の方法は先細りとなります。日本の種子法という法律が廃止されて、米・麦・大豆の種を民間企業が競って供給できるようになりました。民営化の行く末は数年しなければ見えてきません。企業人は主に何を考えていくのでしょう。価格は安定するでしょうか?主食品目は必ず消費されていくものです。種を支配できれば世界が支配できるとも言いますから、種一粒の命の成長を思い起こして、遠回りしながら、地球のこと、地球に生きる生命のことを考えるときがやってきているのだと考えたいです。                         園長 松本晴子