2001年2月号

もうすぐ節分ですね。この時期になると『ないたあかおに』『ちびっこちびおに』などの絵本が保育室でも顔を出し、豆まきで使うますや鬼のお面を製作します。望組は張り子でお面作りに挑戦です。膨らました風船に新聞紙、その上に和紙(赤・黄色・黄緑・青の4色で結構上等なんですよ)を貼っていきます。1色にこだわって作る子・ぱぱっと貼って終わりにする子・4色混ぜ混ぜにする子。風船の先に毛糸を付け藤棚に吊るして乾燥させておきました。いろんな色があってきれい!と見とれている私の目の前をT君が「すてきな街ができましたねぇ~」と三輪車をこぎながら風船を見上げ、通り過ぎていきました。色がきれいというそのままの表現しかできなかった私。こどもの感性の豊かさに、はっとさせられました。

変化


Y君はまだ会話がうまく出来ませんが、大人が大好きで、ひとなつっこい男の子です。でもぬいぐるみは、だいの苦手!見た途端「いやー」とか「バイバイ」とか「あっち行って!」と眉間にしわを寄せて、必死になるのです。
 ある日のこと、廊下に『わに』の腕人形が落ちていたので、腕にはめ「Yくん、こんにちわ!」とやってみました。が、案の定しかめっつらです。それでもおかまいなしに、顔にチュ!とやってみたり、足をパクとさわってみたりしているうちに、まんざらでもないという顔つきになってきました。時たまイヤーは言うのですけれども…。そのうち、わにの顔を見るとけらけら笑うようになり、Yくんに投げてあげると、右手で触って持つようになったのです。通りすがりの子供達が保育者のまねをして、『わに』でバーとおどかしてくれても、キャーキャー笑い転げて、実に楽しそうでした。
 足取りは他児に比べてとてもゆっくりでも、毎日の生活は豊かなのですね。『PTA新聞』に載っていたように、もっと足元や目の前のことを、ていねいに時間をかけて、おだやかに見ていくことを、私も大切にしていきたいと思いました。

つくしっこクラブ
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