2002年11月号

ある晴れた日に


 バザーを前にしての秋晴れの日、年に一回の庭木の剪定が入りました。毎年普段の保育中に入るので、子供達は植木屋さんの生の仕事を見たり、「何してるの?」と声をかけにいったりしています。今年は剪定した枝を集めてあるシートから、手頃なものを次々拾ってきては、砂場にミニチュア庭園を造園する男の子達が現れました。5,6人の仲間で3グループが、山だ!、川だ!、ジャングルだ!とどんどん立体的に作り、さながらテレビチャンピョンのガーデニング選手権のようで、とてもおもしろかったです。野外の自然の中に行けば、子供達はいろんな楽しいことを考えてくれてしまうのですね!
 安心して遊べる環境さえあれば、子供達の上達は早いのです。今年は泥だんごもぴかぴかに近いところまで作れてしまう子が増えました。昨年の経験と、どこで作っても叱られないという環境のせいでしょうか?!
 お互いのすごいところに感心してあげられる、気のいい子供達を、この12月もうまく支えてあげられるといいのですが、ちょっと一斉活動が多くなるので、きがかりなんです。

だから毎日が楽しいね


 一人遊びが主だった3歳児の子供たちも友達と遊ぶようになり遊びの幅が広がったと喜んだのもつかのま、自分の思いを伝える言葉が足りず、トラブル続出! H君はS君と一緒に電車の絵本が見たいのに「これ見ろ、見ろ」と言って本をS君に押し付けるので、「やめて、やめて」と泣きそうになり、周りにいた年長児も、けんかと思い、「やめなよ」と止める始末。H君の気持ちを伝えると、二人仲良く絵本を見始めました。よかった、よかったと思い、後ろを振り返れば、靴箱の前ににらみ合うMちゃんとSちゃん。しばらくそばで話を聞いていると「なんでMちゃんは、一緒に遊んでくれないの?約束したのに」「Sちゃんだって、そうじゃん、約束したのに一緒に遊んでくれないじゃん」と話は堂々巡りを繰り返し、お互い泣いてしまいました。話を聞くと、MちゃんとSちゃんはお互い一緒に遊ぶ約束をし、園庭に出たのですがMちゃんは右端にあるブランコに、Sちゃんは左端にある滑り台に駆け出したようで、お互いに「早く来ないかな…」と待っていたというのです。「一緒にブランコ乗ろうと思ったのに」「滑り台で一緒に遊びたかったのに」とやはり話は空回り。見ると空からは、冷たい雨がポツポツと降ってきました。最初は心配していた周りの子供たちも2人の頑固さに「お部屋で待っているね」と1人2人といなくなっていきました。(このままじゃ、カッパを着てでも遊ばせないと2人の気持ちは治まらないのかしら)と思い、丁度、降り始めた雨を眺めていた年長児のR君に「ねぇ、(今までの過程を話す)こう言っているんだけど、どうすればいいと思う?」と問いかけてみました。{年長さんだから「じゃんけんがいいよ」と答えてくれるに違いない、と思っていると}しばらくしてから「…うーん、僕だったら、雨降ってきたからお部屋で遊ぶよ」と。「え!うん」と見詰め合う2人。「お部屋でままごとしようか」「うん、しよう、しよう」と2人は仲良く手をつないで部屋に入っていきました。うーん、R君に一本とられた!

つくしっこクラブ
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