2011年1月号

3学期になって


ある日、風邪をひいた保育者がいて、代わりに補助メンバーとして3歳児の星組の活動に加わりました。その日の主活動の内容は、芋版でのスタンピングでした。自分のエプロンを脱いでたたんで籠に入れて、スモックを頭から被って顔を出し、また椅子に座ります。担任の話をよく聞いていて、スタンピングにはじっくり取り組む姿が多かったです。緑と黄緑が用意され、木の葉っぱを表現していくのですが、その色合いやスタンプの並べ方、こすり方とそれぞれの試してみようが愉快に表現されていました。
またスタンプが終わってエプロンを身につけた後、ホールでおゆうぎ(ゆきこんこ)をしたのですが、3歳児が隣の子の肩に手を当て輪になって踊る様は、私には感動でした。普段の生活クラスは縦割り異年齢で、毎日の40分のクラスだけが横年齢の星組の集まりなのです。こんな風な仲間内に育っていることに、担当している保育者達の努力と、活動の時と空間を楽しんで受け容れ、経験してきた子供達の前向きさの賜だなと、心を温めました。
ホールからの退出は、皆は忍者でおばけに変身して降りていくよということにしたのですが、誰一人として足音をさせず、言葉ももらさず、あまりにしーんとホールを横切っていくので、本当にぞぞっと震えが来てしまいました。生まれて4年くらいなのに、なんともすごいことをする存在です。
園長  松本 晴子

風の子バザール


1月の終わり、毎年子どもも大人も楽しみにしている劇団風の子による観劇会がありました。今回は「風の子バザール」という題名で、世界のお話を3つ劇にしたステージでした。幼稚園のホールは、劇の小道具が一杯並び、まるで別空間に来たように変わってしまいました。いつもと違う空間に「何が始まるんだろう」とドキドキしながら入場。その後、「いろんな国の名前知ってる?」という子ども達とのやりとりから始まり、色々な楽器や民族衣装の紹介、面白いお話等々……。大人も子どももお話しの世界に没頭し、面白いからただただ笑ってしまう……次は何が出てくるのかと、どんどんお話の続きを追い求める……そんな雰囲気に包まれた1時間でした。
「笑う事」は人間の心と体の健康にとって、とても大切とよく聞きます。せせら笑う、陰で笑う、馬鹿にして笑うという誰かをターゲットにしたような笑いではなく、気持ちよく、楽しく、愉快な笑いは、心の中にすがすがしさと温かさを醸し出します。本当によい作品を生で見る。そしてその息づかいを感じることで、私たちは、ある種の温かい空気を共有することができました。寒い冬の日、こんなにも心を躍動させて下さった風の子さんには本当に感謝です。
その日の午後、劇の話題で子ども達と井戸端会議。楽しかった出来事は言葉になって、こんな場面もあった!そんな場面もあった!と話に花が咲きました。 

P.S  劇の1場面。 園長先生がインドの民族衣装サリーを着せてもらいました!きらきらと輝く飾りのついた薄い生地を幾重にも巻いて、額に赤いシールを貼ってもらうと、ホールには「きれい!かわいい!」との声があちこちから飛び交いました。
小林悠子

つくしっこクラブ
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