2016年7月号

成長しているね


今年の年長児である望組は、ちょうど3人兄弟のまんなかっ子のように、昨年度は目立たないように見える存在でした。それは私だけの思いかもしれませんが、5歳児の一人一人が抱える課題や悩みに向き合うエネルギーの放出で、余力がなくなり、手一杯であったのかもしれません。そのような中でも、光組(4歳児)の担任は、補担任とフリーの保育者で、目立たなくなりがちなまんなかっ子たちを、地道に支援してくれていたのです。

今年度になって、5歳児となった彼ら彼女らは、とても生き生きとしていました。卒園していった先輩たちがきっちりモデルになってくれていたことが、わかります。7月のお泊まりキャンプの準備が始まる頃、それぞれは「家を離れて泊まったことないし。。。」「夜はぬいぐるみないとな~」「ごはん食べられるかな。」
ぽつぽつとこぼす言葉が出てきます。その一方で、去年望組が着ていた紺色の絞り染めTシャツを染めてみたり、出来上がって体にあてがってみたりするたびに、「すてき!」「望さんとおんなじだ!」(今はあなたが望です。。。うふふ)と、憧れていたことが自分の身に現実になっていることを、理解していくのでした。キャンプの間は、自分の役割や働きがキャンプ自身を創り上げていくことを理解しているかのように、どのお子さんも取り組みに熱心でした。それは集団で過ごすことが苦手な個性のお子さんたちもです。しばらく一人で探索したり、または一人私とおしゃべりしたり、歌ったり、自分のペースを守られると、「あ、行かなくっちゃ!」と気づいていたけど向かえないでいたことに、自分から臨むのです。野外生活の開放感と決められたプログラムの間を、こんなにうまく呼吸していく今年の5歳児さん達の姿に、聖書の言葉が浮かびました。
『わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。』

今年度も地道に今を大切に歩んで参りましょう。

園長  松本 晴子

つくしっこクラブ
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