思いつめても

今年は藤の花がきれいだった。
風が白い天使をゆらしていく。
そんなやさしい風景だった。

去年は元気がなかった。
花数が少なかった。
わたしは、これでこの木も弱くなっていくいっぽうだ。。。
と、うしろむきに思っていた。
幹は穴があき、すきまだらけ。
それでも子どもたちは、登りやすいからと藤のねじれた幹を登っていく。
弱っているのに登らせる私は、つめたい人間。
そんなふうに思うこともしばしば。

今年、藤は私の思いとは関係なく、たくさんの花をつけ、
そしてそのおかげで、たくさんの藤豆がなった。

今、こどもたちが豆取りに夢中である。
ただ、そこにいてくれる藤。
ただそこに。