5歳児の望組の子どもたちが、巣立っていきました。コロナの渦中を水戸幼稚園で過ごしてきた一人一人です。卒園式と役員さま企画の「ありがとうの会」は、子どもたちはマスクを外して素顔での参加といたしました。まだ自分の顔がクラスメートにどう見られるか?気になるから、マスクは外せない。。。と悩む方もいる。。。という年頃ではない事に、安堵いたしました。
先日お招きした、芸術館のお話ユニット、『ゆうくんとマットさん』も今回はマスクを着用せず現れました。それはお二人の決意の表れであったのだと思います。私たちは素のままでいるのは難しく、何かしらの外側の顔を装ってその場をやり過ごすことを、大きくなるにつれ身につけてしまいます。それは必要なことであるかもしれませんが、大きく必要なことではないのだと思います。お二人はいつも自分たちは「まるで こども なんです 」とおっしゃいます。社会の中で引っかかることは、子どもの目線のことかもと、そういう風に私は受け止めています。この『ともだちや』はまさに自分の気持ちに素直になれない意地っ張り狐が、心折れて自分の柔らかな心のひだをチラと見せることから始まる、新しい出会いを表した作品だと思います。園で過ごすうちに、子どもたちは自分のいろんな姿を他者(人間以外のものも含め)との関係性を通して受け入れる体験をしていきます。望組を見るとそう感じます。
これからもエールを送っています。 松本晴子