冬枯れた野原は地味な色合いです。緑のものは数少なく、緑色であっても鈍い光を発している世界のように見えます。そんな冬のお散歩は、身体の底からちょっとした違いを感じ取るお散歩のような気もします。「この間は歩き出したら(冷たい)雨が降ってきたのに、(今日は)あったかくて気持ちいいね。すぐ帰らなくてすむもんね。」4、5歳の方々の言葉です。秋にはピカピカだったどんぐりも薄汚れてあまり拾う方はいないようです。その代わり、アカガシやコナラのしっかりとした葉っぱを踏みしめたり、サクサクと音を聴いたり、葉っぱのお布団に潜ってみたり。
ベンチについている霜をじっと覗き込んだり、斜面をちゃっかりシートで滑ってみたり。「私 初めて!」と言っていたのに滑れちゃったり、なんか進まないよとぼやいたり。
遠くから電車の音が聞こえて、ガラガラのまま走り去っていくコロナの時代。見上げれば空は真っ青で、緑地に住む白鳥はこっちへ来ないで!と追いかけてくる。いつもと変わらない日常が流れていると、子どもたちは無意識の中へ大切なものを入れ込んでいけるのかな。。。と思います。