青梅の季節に

昨年は梅が全国で不作というニュースが流れていたのを、ふっと思い出します。「去年はうちでも作らなかったね~」と給食スタッフが帰りがけに話してくれました。園で緑の葉陰に隠れていた梅の実をもいで、かごに入れて飾っておいたのが、目に留まったからのようでした。お子さんで目ざとい方が小さな実の内にだいぶ取ってしまったので、見つけられたのは30個ほど。でもうれしいことに、保護者の方を通して爽やかな色合いの青梅を、頂くことができたのです!!年中さんが活動で使いたいというので、半分に分けて、私は園舎の片隅で、数名の気づいた方と梅仕事をしました。さすが梅の街『水戸』です。「うちにもあるよ~」「うめしごと、やったことあるよ~」という声がぱらぱら上がります。

本来は、こんな家庭仕事を保育の中にもっと取り入れられたらいいのでしょうね。体験したかどうかチェックするのではなく、やる方やらない方といるのが当たり前で、どこかでちょっと脳裏をかすめたり、香りを思い出したり、Bちゃん好きだったよね、あれとか、Dちゃんは庭で枝集めよくしてたよねとか。藤の蔓でリース作るのSせんせいやってたよね~とか。

子どもたちとおとなとの営みの中にゆっくりとしみ出していくときの流れ方は、梅シロップの熟成していく姿ともなんか重なるような気がします。今日も数名の方に瓶を転がしてもらいましたが、年少さんでも一人でやりたくて、持ち手と底を上手に扱って、やっていくのでした。あなたの内側もまた少し熟成されましたね。そう心の中で呟きます。 松本晴子

つくしっこクラブ
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