1998年11月号

実りを感謝する……


秋は幼稚園にとって行事の一番多い季節かもしれません。 水戸幼稚園でも秋の遠足から始まって運動会、芋堀遠足、さつま芋を使ってのクッキング。 それから焼芋をやったり、消防署を見学したり、バザーが開かれたりともりだくさんの楽しい日々でした。 収穫感謝の礼拝も11月の後半にもたれました。 これはアメリカに渡った清教徒と言われる人々が、 苦労の末に手に入れた最初の収穫物を神に感謝する礼拝を持った事から始まったと言われています。 その精神を忘れたくないという思いは、アメリカの人々にはとても強いと思われます。

  では目の前にいる日本の子供達は?というと、そういう感謝の気持ちとは離れた所で生活しているようです。 食べたくなければ他の物を食べればいいのですから。そんな子供達なのに焼芋を食べた時は感動的でした。 今年は焼きたてをテラスに座ってすぐいただいたのですが、熱いあついと言いながらとてもおいしそうに食べています。 おかわりもどんどん出ます。 好き嫌いの多いI君が2回もおかわりをしてかぶりついています。 保育者も一緒にいただきましたが、本当においしいほくほくの焼芋でした。 素朴で単純な食べ方ですが、これが実りを味わい、おいしかった~という心の潤いになることがわかるひとときだったのです。 食べるまでには色々な人の手が(心が)掛っています。 さつま芋を畑で作った人。濡れた新聞紙やホイルで包んだ子供達。 たき火を起こした保育者。 そして全てを恵みのうちに包んでくださる神様。 一つ一つが実りを味わう事につながっているのですね。 感謝する気持ちが大人にも子供にも湧き上がるひととき

つくしっこクラブ
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