午前中の早い頃合いに仕込んであった入れ物に氷をみつける。めだかが密かに住む陶器の器にも氷が張る。水路にも。すぐに取り出したくなるのが多くの子どもたちの姿。日の光がさしたりするとその造形のフォルムや泡粒。中に揺れ動く水や空気のかたまり。「雪の結晶じゃない?」と顔を寄せ付けてしゃりしゃりしたはしっこに何かをみつけてはしゃぐ声。
他のクラスメートにも「見せたいけど溶けちゃうよね?!」どうしたらいいだろうということで、ポリ袋に入れて職員室の冷凍庫へ。
帰りのサークルタイムでクラスメートにご報告。満面の笑みと身体で袋から出してみたら、 あれ? 凍ってはいるけれど朝の感じじゃない これじゃ。。。と気持ちが沈んでいく。
今を生きるということを大人は言葉にして語るけれど、子どもは身体で語るのだな~と感じてしまう。この瞬間の心動く事柄は後回しにすれば消えてしまうという大切なことを、この年齢の子どもたちは経験上知っている。豆まきの粒拾いも然り。下を向いて指先を懸命に動かしてつまんで拾って集めている。胸ときめいた瞬間に身体がもう動いてやり始めてしまう。そのことを軽く考えずにおきたいと、氷を見ながら思ったのでした。