2017年2月号

みんなちがってみんないい


大雪が水戸に降った翌日。歩く会が行われました。今年は千波湖一周ではなく、近隣の県立公園を一周してみることにしました。普段から自由な気風にあふれ、規律というものからほど遠いような気楽な生活をしてきた望組5歳児は、どんな風に歩くのかな?とこちらはわくわく。いざ出発!歴史に最近憧れの強いぞうグループご一行様を先頭にしてみたところ、築うん十年という家屋を見つけるたびに、「むかしの家だ!」と連呼し、小さなお社があれば手を合わせ(キリスト教保育の園ですが 苦笑)、何かを拾えば「これは昔の飾りではないか?」となりきりで話題を共有し、私は飽きることなく偕楽園まですすむことが出来ました。
消防署の前では、以前見学しているので、「点検しているんですか?元気ですか?」と気さくに声をかけていくメンバー達も。消防士さん達も、嬉しそうです。

表門から入った偕楽園は雪が少し残り、かやぶき屋根から水の滴る音が聞こえ、梅祭りの準備をすすめる職人さん達の気配に満ちていました。勾配と先の見えない変化に富んだ小径を歩くことは、とても愉しく、「なんかいいにおい。こういうのを癒されるっていうんだよね!」「そうそう。」と大人びた女子の声も聞こえてきました。小さな一輪に鼻を近づけ、後ろへと伝言で「いいにおいだよ、嗅いでごらん!」伝わっていく様。特急通過の風圧に圧倒されたり、ひとり歩道橋を上っていってしまうおもしろいこと大好きBくんを(スタッフがあとをついて見ていますから大丈夫)、私と一緒に「Bくん、じゃーね」と下から手をふったり。

ゆったりといろんなことを許容していくゆとりがあって、本当に感謝一杯の歩く会でした。この4キロはとりたてて問題はなかったのです。集団としても、活動としても。ひとりひとりみんなちがってみんないい。
こんな機会はなかなかないのかもしれません。あの高い青空と枯れ草の大地に、ひんやりした空気に子どもたちの走っていく息。ああどうか新しい小学校という社会でも、あったかいまなざしで見ていって頂けますように。ひとつの命がかがやいているのを、一緒に喜んでいってください。どうかどうかお願い致します。

園長  松本 晴子

つくしっこクラブ
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