絵本の不思議
朝、廊下を歩いていくと、けらけらところがるような笑い声がしました。見ると愛嬌のあるD君が、先生に絵本の言葉を読んでもらいながら、笑いころげているのです。こちらまで幸せな気分になりました。見ているのは『ねぎぼうずのあさたろう』(福音館)でした。この絵本をお持ちの方、いらっしゃいますか?なんともほのぼのしていて、とげとげと苛立った心をさわやかにしてくれる1冊です。(夫婦喧嘩をしやすいご家庭には、常備しておいた方が平和でしょう。)D君の絵本のお気に入りの箇所は、ここです。
〈な、なんでいっ ぴゅるるるるるる ぶりんぶりんぴゅーっ
くるくるまわって あさたろうから ねぎじるがとびました
ひゃーっ まいったまいったあ お、おぼえていろよ
あさたろうさん ありがとう 〉
これだけ見た方は??でしょうし、美しい文章ではないと感じる方もいることでしょう。
でも子供は絵本を通してリズムの快さや、言葉の温かさ、そしてそれを発している登場人物や主人公を自分の友としたり、自分が主人公になったりして楽しみます。そして、そこにはお気に入りの絵本を読んでくれる大好きな大人がいて、深い安心感を得ていけるのです。
文字が読めるようになったから、第二子、第三子でおっくうになって…と寝る前に絵本を読んであげることをやめてしまうこともあるでしょう。(確かに毎日は大変!)でも、もしお子さんが楽しみにしているようなら、小学生になっても本を読んであげてください。それはまさに団欒のひとときなのですから。(団欒なんて死語になってしまうかもしれません…。)
水戸幼稚園には、色々な動物がいます。うさぎ かめ ハムスター インコ 十姉妹等。小さくて可愛らしい彼らも時には保育者以上の存在になってくれる事もあります。
先日、さくらグループのリボン(ハムスター)が4匹の赤ちゃんを産みました。ピンク色の小指ほどの赤ちゃんを見て「かわいい」「小さいね」と日々ゲージを覗き成長を心待ちにしていた子供達です。
ある朝、登園してきた男の子2人が、おはようブックのシールを貼る順番で「僕が先だ」「違う、僕だ」と喧嘩をはじめました。そんな時、「ジジ…ジジジ!!」とハムスターの鳴き声が…。見るとハムスター2匹がえさ箱の中で取っ組みあいのけんかをしています。「こらー!けんかしちゃダメじゃないか、仲良く食べるんだ」と男の子。そんな様子を見ていて、朝から自分の事は棚に上げてっと笑ってしまいました。
うさぎは保育者のなごみの場所!私は、砂場の片付けなどで疲れた時、うさぎをなでるとホッとなごみます。うさぎももう慣れたもので「なでて、なでて」と顔を近づけ、目を細めるあたりがとってもかわいい!と思っていると子供のひとこと!「先生、ウェンディ(うさぎ)毛がいっぱい抜けるね、うちのお父さんみたい…」 ハッハッハッ…。