2003年5月号

おもしろい


 ずーっと涼しかったのに、急に暑くなって体も気力もついていけない保育者の周りは、いつも子供が一杯です。子供達も水が恋しくって、園外に出れば、「のどがかわいたー。」と幼稚園のやかんの水が売れに売れるという状態。砂場脇の水道では、噴水のように蛇口が上向きで水が舞い上がり、その水を手押し車に受けて、一杯になるとジャーっと流すというダイナミックな作業をする子供達の一群。泥場では、粘りけのあるぺちゃぺちゃの泥を手で味わいつくす、泥遊び大好きメンバーが、目をひきます。何気なく二階に上っていくと、流しで三歳児を含めた数人が、排水溝にはんかちを載せ栓にし、水を満杯にためて、「つめたいね!」「気持ちいいね。」と手を入れて遊んでいました。水はもちろん全開で、よくまあ周りが水浸しではないものだと、変に感心してしまったこともありました。
 こんなに豊かに水がある私たちは、本当に贅沢な存在なのだと思います。「川のお水が少なくなって困るから、おしまいにしようね。」と声はかけ、止めに入る体勢の自分がいますが、蛇口をひねれば水が出るのですから、おしまいにしたい訳がありません。
 川や池や田圃で自由に遊べる環境がない今、こんな風にして自然と触れあう方法を取らざるを得ない子供達なのだと思います。

小さな宝物


 子ども達の靴箱を覗くと、園庭で見つけた宝物がそっと入っている。桜の木の赤い実、小石、枝、ビニールに入れた水。大人から見れば“何でこんな物!?”と思えてしまう物が子ども達にとっては大事な大事な宝物。最近はその宝物の中にダンゴ虫や蟻が加わった。カップや箱に入れ土や枯れ葉を入れてあげている子もいる。園庭では、垣根の下や石をどかして探しまわり、発見出来ると「いたよ!!」「大きいでしょ」と目を輝かせ見せにきてくれる。何やっているのかな~?という様子で覗きに来た子もあっという間にダンゴ虫に夢中!!5~6人で固まって僕にもとって!私にも!と大騒ぎ。小さくてモゾモゾしていてちょっと触れると丸くなってしまう不思議なダンゴ虫。子ども達の好奇心を大いに刺激する、小さいのにとっても大きな存在。そういえば、私も母から「幼稚園にいくと、毎日一人で虫探ししてたんだよ。ダンゴ虫が友達だっだんだよね~…」と言われたことがあった。時代は変わっても、やっぱりダンゴ虫は癒し系のようだ!!

つくしっこクラブ
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