チャレンジできるということ
今年もお泊まりキャンプが終わってしまいました。始まる前の何日かは私が珍しくどきどきしていました。子供達それぞれのその時を支えられるだろうかと…。
今思えばちょっと傲慢な思いだったと反省しております。一人ひとりはよく楽しみ、泣いたり、なぐさめたり、笑ったり、怖がったり、おもしろがったりとその時をいつも真剣に生きていたようです。
心に残った一場面の中に、じゃがいもの皮むきがありました。夕食のカレーの材料です。ピーラーを使ってむいているMくんは、決してそれが得意というわけではないようでした。手にピーラーが当たって、血がにじんでいるところが見えます。皮はしぶとくじゃがいもにへばりついています。
「手伝おうか?」とそばによると、「いい。やる。」と決意を込めてつぶやきました。
やり続けながら、しみる指先を時々なめています。ここで絆創膏を貼るなんてできそうにありません。そーっと手を伸ばし左手でそのころがりやすいじゃがいもを持ってみました。Mくんはその行為を受け止めてくれて、ピーラーに集中して剥くことだけに向かい出しました。その切ないまでの真剣さに、涙が出そうになります。茂木健一郎さんが、『子供時代は遊びと生活の中で、ちょっと難しいことに自分からチャレンジすることが、とっても脳の成長にいいことなんです。』と書いていらっしゃいましたが、まさにそんな時間でした。それも他者(私)との共同作業という現場で、Mくんは何かを感じているようでした。
ちよっと普段と違う出会いがあるから、お泊まり会はやみつきになるのですよね。
園長 松本 晴子
子どもの思いと大人の計算の間で
7月は何と言っても、お泊まり会とプールです。そして、1学期は終わりました。
活動の合間には、スイカの雌花の元がだんだん膨らんでゆくのを見守りました。「また大きくなってる!!」「模様がはっきりしてきた!」―――― 日に日にその大きさを増していくのです。子どもでなくても心は弾んでルンルンルン。
【1】食べたいなァ
18日には生まれたての赤ちゃんの頭ぐらい(円周35cm)になっていました。小さくても、見た目はもう立派なスイカです。
星組の男の子:
「大きくなったね。もう食べられるんじゃない?」
保育者:
「食べられるといいのにねえ。まだみたいよ。」
★受粉から30~45日が収穫時期だそうです。
【2】どんな味かなァ
黄色の花を目にすると、「わっ、一杯咲いている!!」と感動する子ども達を横目に、花そのものよりもその元をチェック。「これもまた雄花だ。実にはならない。摘んでしまおうか。 でも…………。」迷いが走ります。より大きくより甘いスイカにするためには摘花をしなければなりません。スイカ作り農家の方には「喝」を入れられてしまいそうです。
砂場の近くの畑には4つ、梅の木の後ろには2つ、合わせて6つのスイカの実が膨らんできているのが確認されましたが、うち2つは腐ってしまいました。鳥よけの網も掛け、後は食べ頃になるのを待つだけです。今一番大きいもの(28日現在 周囲52?)はちょうどお盆の頃が食べ頃となるのではないかと思われます(!?)。さまざまなことから守られ、1つでも8月下旬の夏期保育の時、食べられますように。
深谷 幸代