善き訪れ
12月のアドヴェント(キリスト教の暦で待降節)の間の礼拝は、今年も全員が集まる合同礼拝でした。毎回ホールのテーブルの上にはろうそくが灯され、そこへ並んで子ども達が入場してきます。今年の私の決心は、入場の奏楽を弾くときにろうそくを気にしないこと!ということでした。実は子どもが触ってしまって何かアクシデントが起こらないかと、気が気でないのです。(それでも本物のろうそくの光を見せたいのですが。。。)でも、先生方の対応と子どもを信頼しようと、心に決めたのでした。「わー、きれい。」「今日は3本になっている。」「さわると熱いのかな。」しばし立ち止まってながめているような空気。聞こえてくる声や振動だけを感じつつ、大丈夫だいじょうぶと心に言い聞かせるのでした。3週とも何事も起こらず、ろうそくは礼拝の間中、皆の前で灯り続けていました。水戸幼稚園を知っていらっしゃる方はおわかりかと思いますが、普段は気さくで全身こども!というような面々に、勢いを調整できる力(TPOに合わせられる)が育っていることに、感動致しました。もちろん礼拝後はお楽しみの氷砂糖が一粒ずついただけます。これも励みになっていましたね(笑)。
クリスマス会当日の礼拝は、子ども達が会衆として主体的にその場にいるような雰囲気が、漂いました。お話を私の目を見て聞いている姿が、あちこちにありました。保育者も笑顔で賛美歌を歌っていました。この空気感は祝会、お茶会とつながっていき、私個人としましては、本当に善きクリスマスの時でした。子ども達は多分アクシデントがあっても、大丈夫か?そんなこともあるよな。。。という風情が備わりだしているのだと思います。特に5歳児のメンバー達に、それを強く感じます。「神さま、クリスマスの善き訪れを感謝申し上げます。」と祈らずにはいられません。
園長 松本 晴子
見ることから
2学期も終わりを迎え、年少組も大分逞しくなり、自分らしさを出しながら生活できるようになってきました。遊びに誘われれば「やるやる、待ってて!!」と自分でカラー帽子をかぶり靴を履いて、急いで走ってくる姿に成長を感じる日々です。
そして、年上の子ども達がやっていた遊びや姿を真似しようとすることもしばしば。年長組が楽しんでいたブランコの飛び降り、登り棒、鉄棒、うんてい、ぶらりんこ(綱)に勢いよくとび乗ること、三輪車を側溝に入れて漕ぐこと。三輪車にシャベルやスキを2本も引っかけて走る事。引っかけ方なんかもいつの間にか見て学ぶのですね。同じ空間を共にする事って本当に魅力的だと思います。いつの間にか、見ている側の興味を呼び起こし、見ていたことが行動になっているのです。やってみれば貴重な経験になります。今の時期はまさに表出の時期。その意味でも、子ども達にはいろんな年齢が混ざりあって遊んだり、生活していく刺激が必要なのです。
それからお手伝いも大好きです。先生に寄り添ってもらうことで安心を覚えていた立ち位置から、頑張った姿を認められる事を通して、何かを任される事が張り合いとなってきているのです。保育者達はそんな子ども達にどんどん仕事を頼みます。例え、小さなお手伝いだったとしても、今までは年上の友達や先生がやってきたことを自分ができるという気持ち。そのことで喜ばれたり、認められると更に自信になります。
3学期は、今、外に出てきたパワーがどのような形となって動いていくのかとても楽しみです。…でももし、そのパワーが驚き困惑する方向に向いていってしまったら…?それでも、私は子ども達をじっくりよく見て、楽しんで過ごしたいと思います。
小林悠子