2012年11月号

うれしいな


当園は日々試行錯誤をしてきている幼稚園です。異年齢の生活クラス構成。大きくなった子どもたちは、幼く入園してきた方たちに、足を引っ張られたり、邪魔をされたり、水がこぼれた、おしっこがもれたとばたばたとした環境になったり、とにかく横年齢のクラスの園では想像ができない多様さの中に生活しています。
また、人間としての特性も多様で、自分の思考や行動の範疇とは違う異国の人のような行動のアプローチに生まれて初めて出会って、すごく戸惑う姿もあります。これは1学期特に強いです。

2学期も終盤を迎え、11月30日はクリスマス前の最初のアドベントの合同礼拝でした。ホールに一同が入場します。薄暗い中、ろうそくも点っています。がやがやわさわさ、飛び出しなど予想し、対策を練り迎えましたが、子どもたちは予想に反して静かで集中していました。マイクなしでも声は届いているようでした。賛美歌ももちあがりの子どもたちはよく歌い、昨年度のクリスマスの体験が生きているのだな~と知らされる時でした。大変な1学期を経てきて、今がある。毎日繰り返すわかりやすい時間の流れが安定を生み、幼いお子さんが大声を出しても、何事もないかのようにすすめていく年長児の空気に受け入れを感じ、自然体のそのお子さんなりによく考える子ども集団が、出来ていく。人的環境も自然環境も建物も備品も教材も限られた中で、出来うることを工夫していくことは、楽しいものです。大変であっても、変化が見えれば、振り返りの時に、こういう方針でやってきたことが誤ってはいなかったと、励みにもなります。

子ども同士の悩みを抱えてのやりとり。保育者が気づけなかったことでの傷つき。家庭や大人社会を背負ってきている幼い者たちは、実に生きることに精一杯なのですね。だからこそ神様に一番喜ばれる存在であると聖書に書かれています。「誰でもこのような者でなければ、神の国に入ることはできない。」と。
園長  松本 晴子

喜びの笑顔溢れて…


小さなことでも出来ないことが出来るようになる喜びは、子ども達を自由にし、自信を与えます。その時感じる「全能感」は予測できない未来にも大胆に向かわせ、「やればできる!!」みたいな積極的な構えを可能にします。何よりも、喜びの笑顔が溢れ、傍にいる者も嬉しくなります。
子ども達が「なりたい自分」を諦めず、「なりたい自分」になるのを見守り、許されるのならどんな成長を遂げていくのか見届けたいものです。

◆16日(金) A君は仲良しが逆上がりの練習をしている傍ら、保育者に誘われるまま一緒に練習を始めました。気乗りしないけれど「まぁ、やってみるか…。」と鉄棒を握ったのですが、タオルの力を借りると、くるっと回れるではありませんか。「あれっ、できちゃった!…」A君の目がキラッと光りました。急にやる気が出てきて、次の週も鉄棒に向かいました。そして、程なく逆上がりをものにしたのです。もう、何回も何回も回っちゃいました。(みんなに「スゴイ!!」と声を掛けられ嬉しかったね。)

◆21日(水) Bちゃんから声がかかりました。「先生、出来るようになったよ!!」
上り棒の上からでした。前に1度だけ上り棒の補助をしてあげたことを思い出しました。「あれからずっと練習してたんだ。諦めないで、がんばったんだね。」「うん!!」 誇らしそうなその返事には力がこもっていました。「Bちゃんね、雲梯も出来るようになったし、太鼓橋も渡れるよ!」 いろいろ出来るようになった自分を改めて確認しながら、自分の「成長」を噛み締めているようでした(今は大縄跳びに挑戦中!!)

◆21日(水) Cちゃんが縄跳びを持ってなんとなく所在なさそうにしていました。声を掛けると跳んでくれました。きれいな1回跳びです。「後は、手をグルグルまわせたらいっぱい跳べるよ。」 実演して見せると、素直に実践…。不思議なほど、すぐ2回、3回と、跳べるようになって本人も半信半疑(こんなに簡単に跳べるの!? …!。)次の日、記録は10回台へと伸びていきました。そして、100回を目指して今日も練習に励んでいる姿があります。(最近のCちゃんの声に「自信」を感じるのは私だけでしょうか。)
フリー担当  深谷幸代