他者がいてよかった

以前イタリアの紐ごまを頂いたことがありました。日本のものとは形が違って、ぷっくりしています。金属の柄が付いていて、どんな風に回るのだろうとせっせと練習してみました。ネットに回し方が上がっていないかと検索したりもしました。しかし情報は見つからず、回すことも出来なくて、今は飾りとして置かれています。あきらめるのが結構早くて、情けなさが残りました。

5歳児に紐ごまを渡してから、まだ20日程でしょうか。紐を巻く練習から始めて、こつこつと個人で、また仲間と練習する姿が見受けられます。ん~むずかしい!と止めてしまう場合ももちろんありますが、なんやかんやと回せる方が増えていきます。子どもだからやる気が出るのかな~?と思ったりもしましたが、あ、そうか、仲間がいるからかと、気づきました。たわいもないような会話が行き交い、評価があまり挟まれない対話は、エネルギーを与えてくれるようです。一人でずっとやっていると、自分を励ますエネルギーが少なくなっていきます。うまくいってしまえば、またエネルギーは貯まりますが、いかない場合は友や親、保育者や後輩、ペットの◯◯というように、励まし手が必要なのですね。お料理だって、おいしいといってくれるかもしれないと思えれば、張り合いがあるように。お芝居なら、観てくださる方達の全身のエネルギーを感じて、パワーをもらうなど、耳にする事です。

本来のアクティブラーニングとは何なのだろうと、思うことがあります。私にはまだよく掴めていません。

冬のさなかに来園した劇団風の子の若いスタッフが、子どもたちが感情丸出しで反応をしていた様子を受けて、「にぎやかであることも一杯だったけれど、この園の子どもたちは、お話の世界に入りきっていて、待てば静かになることがわかったので、すごくやりやすかったです。エネルギーをもらいました。」と感想をつぶやいてくださり、団員さん達もアクティブラーニングしているんだという実感を、得た次第です。

園長 松本晴子

つくしっこクラブ
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