旋回する思い

夏休みを終えて子どもたちが登園してきました。暑さの心配で、屋内で過ごしてきた方もそろそろそれに飽きてきてうずうず。夕方の公園や緑地へ行けても、同じように考えて三々五々と集まってくる家族連れが増えてくれば、「さあ、いっておいで!」ではなく、「そろそろ帰ろうか。。。」とおうちの方は緊張しながら声を発しなければならないもどかしさ。家の中はにぎやかで、もめることも喜ぶことも一杯あったけれど、園が始まってそれぞれがほっとしあう空気を感じてしまいました。「やっぱり友だちと会えるといいよな~なんかいっしょにいるだけでさ。。。」という呟きに、災害下や戦時下の中で生きているかのような特別さが今は敷かれている、そういう想いを持ってしまいます。

もぐらが空けたであろう穴が園庭に出来ていて、ゲリラ豪雨が流れ込み穴が鮮明になっていたのを目ざとく見つけた3歳児。身体とおんなじ長さのスコップをかついで、その周りを3名ほどでほっくり返しては水をまいてと、工事現場のよう。その日の保育後に大人は躓かないように埋めておいたのですが、また翌日スコップを担いで、「たしかこのへん?」とウロウロしているさまは、まさに生き物。大人の安全仕様を横に置いて、また続きをどうぞと声をかけた次第です。子どもの本来持っている「自然らしさ」が新型コロナのことが話題になる今、邪魔されていないだろうかと気にかかります。まさにCOVID-19に生き方までも支配されそうな勢いを感じてしまうのは、私の思い過ごしでしょうか?大人は気疲れにメンタルを崩さないよう生活スタイルのアイディアを模索し、子どもたちは無理をしない妥協点を見つけて、さりげなく大人をいたわるという不自然さにはまっていく。そんな構図が作られないように、園の中では心身をはためかせたい、そういう場でありたいと切に願う2学期です。

園長 松本晴子

つくしっこクラブ
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