私とあなたの世界はちがう?

「ねえ、きて はちがしんでる。」Yくんが声をかけてきました。どれどれと近寄ってみると、4月から5月にかけて、桜や藤が咲く園庭の私たちの頭上をずっとホバリングして偵察してきた、クマン蜂のオスが命を全うして地面にじっとしていたのでした。私が小さなシャベルで表向きに直した後、何人かが集まってじーっとみつめています。庭の真ん中にすぐ穴を掘りだして、「ここに埋めたら?」という方。「ここ?お花の下とかがいいんじゃない?」という方。「ほんとに刺さない?」と慎重な声。よくみると「針ないね」と気づく方。踏まれないように端のお花の下に運ぶねと、私は最終的に小さなシャベルの上に載せて黄色い花の天蓋の下へ置きました。後ほど3歳児の方たちが園庭に出てきたとき、「ここにね~」と紹介したら、もう小さなありたちが身体の周りに集まってきていました。小さな方々は「ありだ」「だんごむしもいる」と口々に言いながら、覗き込んでいました。

大きな熊なら同じ場に共生はできませんが、その生き物はその生き物の世界と関係性で生きています。そして自らの生を全うしようと創られているようです。そのことをとても不思議に思います。子どものころ畑でアリの巣を掘る(壊す)ことをしょっちゅうやっていた私ですが、今はユクスキュルという方の『環世界』という考え方に興味があるようになりました。松本晴子

つくしっこクラブ
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