2017年5月号

6 月


6月頃になると、身近な自然も保育室の生活も、刺激が多種多様になってきて、子どもたちはその中から必要な刺激を取捨選択しながら、生活していることを感じます。このぼんやりしている私であっても、門の中の鉢のいちごは、どうやら酸っぱくて、門の外側にある鉢のいちごは、甘いようだ。。。ということが、食べた子どもの反応で、わかるようになりました。ですから、それを踏まえて、子どもに渡します。泣いて元気がなかったMくんには、外の鉢のものをあげよう~というように。
子どもも、こういう思い巡らしをその子なりにやっているのですから、おもしろいものです。小さな小さな青虫を捕まえたら、その子にとっては一大事。「真中先生どこにいる?」と虫博士のような先生をさがすのに、あちこち尋ねて歩いています(3歳児)。Yくんは「先生、サッカーしな~い?」と声をかけるときは、決まってA先生かB先生かC先生にしか、声をかけないとか(彼のサッカーレベルに互角に向き合ってくれる保育者のみ選別!)。実は私も名前を呼ばれるからうれしいんです!こんなところで喜びが与えられているんですね~ 。空き箱の形にこだわったり、色水の色にこだわったり、すんなりスルーしない子どもたちに、わくわくしてしまいます。心が複雑に動いているのを感じますからね。

でもそれは裏返せば、意地の張り合いになったり、僕が私がになって喧嘩につながったり、がやがや騒々しい一コマ一コマともいえます。保育者も、音の渦で閉口しますし、見てみてコールでは、「まず今は誰々をみています。その後見ますよ。」という整理した応答もたくさんあります。梅雨時期は疲れもたまるはずです。それでも感じたことを追いかけて、不思議を味わいたくて、子どもたちは今日もこだわりを発揮して、生活していきます。

園長  松本 晴子

つくしっこクラブ
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