1998年7月号

虫探しに夢中!


 今年は例年ほど桜の木の下に毛虫が現れませんでした。 いつもは毛虫集めをする子供達が群れているのですが…。(これは刺さない毛虫です。) そのかわり、かたつむり、あげは蝶の幼虫、ダンゴ虫、わらじ虫、はさみ虫、蟻、蜘蛛、小さいむかで、 なめくじと、虫好きは小箱を持って探し回っています。 子供達はとても純粋に探しています。 汚い虫という感覚ではありません。 自分の分身、挑戦する相手、ペット、マスコットとそれぞれ意識は違いますが、よく虫と向合っています。

 もう虫がいそうな場所はわかっていて、園庭の古い植木鉢やブロック、プランター、 大きい石ころは毎回持ち上げられ、少しずつ場所が変っていきます。 蟻の巣がある所は掘られていくこともあります。 小雨の日はレインコートを着て、垣根の葉を中心にかたつむりを探します。 見つけるとうさぎの餌用のキャベツや人参の皮を容器に入れ、持ち帰って育てている子供もいるようです。 困ってしまうお母様もいることとお察ししますが………。 あげはの幼虫はさなぎになり、お部屋の子供達は蝶になる日を今か今かと楽しみに待っています。 (ホームページ変更直前、さなぎは美しいあげはと黒あげはになりました。 子供達は感動のおももちで羽を乾かす姿にみとれていました。今は空に舞っているはずです。)

 もちろんおもちゃ扱いにする子供もいます。 手で持ち歩きすぎて死んでしまった幼虫。 その時はM君もがっかりしてしまいました。 そういえば幼い頃、もんしろちょうを手で捕まえて指に止らせてみたり、 かまきりを持つ事に挑戦して、かまで指をはさまれそうになってかまきりを投出したり。 かなぶんの輝きにとりこになった時代がありました。 おかげで虫を見ても毛嫌いしないで生活しています。 虫も同じ世界で生きていることを見つめる余裕があります。 逆に虫というだけでキャーキヤー怖がる子供もいます。 おもちゃ扱いを卒業して、同じ世界に必死でなおかつささやかに暮らしている小さな生き物たちに、 親しみを感じる生活もいいのでは…と思うのですが。

つくしっこクラブ
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