お父さん、お母さん、楽しい気分を味わっていますか?
先日新聞に、『最近子連れがあんまり楽しそうじゃないですね。お菓子やおもちゃを買ってあげながら、親の方がプンプンしていたりする。』(朝日新聞)と書いてありました。ドキっとしたのは私だけでしょうか。お年玉で買い物に行っても、母親は自分の物差でこれがいいんじゃない。え、こんなことに使っちゃうの!とイライラしていたりします。なんでもう一歩後ろに下がって、子供の迷いや決断を楽しんでながめていられないのでしょう。「へえ、そんなのが好みなんだ。家に帰ったらやらせてね。」とにまにまと我が子を見て言えたら、人生楽しいですよね。
幼稚園には、なんとなくいらいらしている子供達が存在します。いつもというわけではありません。が、大人は当たられたり、無視されたりでとても戸惑ってしまいます。
子供の側は自分のことわかってというサインなのでしょうが、何を訴えたいのか本人もよくわからないのかもしれません。そういう時、お風呂でのコミュニケーションはお薦めです。思いっきりお湯の掛け合いをしたり、湯船の中でずいずいずっころばしをしたり(その日は体や髪を洗わずに)、思いっきり遊んじゃうのです。大人のリズムをちょっと外してみると子供はほっとするようですね。子供も大人も効率よくやりすぎると、息切れする時代です。楽しい気分を子供に、そして自分にも保証したいものです。
パンジーさんのまなざし
大寒を迎え、いよいよ寒さも本番、朝の布団のぬくもりと時間との戦いも激しくなっている毎日です。そんな中でも子供達は寒さ知らず。元気に外を走り回っています。上着に手袋とすっかり防寒している私のような大人もいれば、その近くではトレーナー姿に真っ赤な手で砂場遊びをしている子供達がいます。「先生、一緒に砂場しよう!」と声を掛けられる事を嬉しく思いながらも、真冬の砂・水の冷たさに思わずシャベルを手にしてしまいます。
そんなある朝、私が廊下を通ると廊下の真ん中にお尻をペタンとつけて座っているMちゃんがいました。「Mちゃん、何してるの?」尋ねると「ここあったかいの」との答え。考えてみれば、朝、私達の園でお日様が一番差込んでいるのが廊下。空気が冷たくても、日差しは温かく床暖が入っていれば、そこは一番温かい場所なのでしょう。3歳の女の子はいつの間にかそんな日向ぼっこをしていました。私もしゃがんで見てみると、差込んだ朝日の明るさとちょこんと座ったMちゃんの姿がとても可愛らしく「写真にとりたい」と思ってしまうほどでした。子供も温かい場所探しをしているんですね。
寒さの中見かけた印象深い場面でした。
最後に、寒い中皆で近くの池に白鳥を見に行った時のつぶやきを1つ。
A:「先生、帰りに池見たら銀色で刺繍したみたいに綺麗だった。」
保育者:(……この子って詩人……)
(保育者1年生の目から見た幼稚園でのひとこまです!)